終活を初めるタイミングとは?やるべきこと・相談先・方法をわかりやすく解説

投稿 更新
Category:
終活

contents section

終活を初めるタイミングとは?やるべきこと・相談先・方法をわかりやすく解説
シェアボタン
この記事は約10分で読めます。

子どもにも手がかからなくなってくる40代から50代。あらためて、自身の「将来」について考え始める方も多いのではないでしょうか?
より充実した老後を過ごすため、検討したいのが「終活」についてです。終活を初めるタイミングや、実際に何をやるべきなのか、相談先や具体的な方法について解説します。終活が気になり始めたタイミングで、ぜひ参考にしてみてください。

終活を初めるのに最適な時期とは?

終活を初めるのに最適な時期とは?
終活を初めるのに最適な時期とは?

終活をスタートするタイミングに悩む方は、決して少なくありません。まだ若い時期に、自身の老後を具体的にイメージするのは難しいでしょう。かといって、スタートする時期が遅くなれば、具体的な行動が間に合わなくなってしまう恐れがあります。

これらの点を考慮すると、終活を始めるのにおすすめの時期は、65歳前後です。仕事が一段落し、落ち着いたタイミングを狙ってみてください。退職後は時間に余裕も生まれるでしょう。あらためて、自身の将来について検討してみてはいかがでしょうか。

もう少し早く終活をスタートしたいと思う方には、自身のライフステージに合わせて検討するのがおすすめです。ある程度子どもが育ったあとには、自分自身の老後や配偶者との将来をあらためて検討する方も多いのではないでしょうか。このような年代も、終活をスタートするのにぴったりだと言えます。

早い段階でスタートする終活は、「自身の死後を考える」というよりも、むしろ「自分と配偶者の老後をより快適にする」目的で行われるケースが目立ちます。新たなライフステージをより充実させるためにも、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

終活でやるべきこととは?

終活について考え始めた際に、「具体的に何をすれば良いのか?」と悩む方は少なくありません。こんなときには、ぜひエンディングノートを活用してみてください。

エンディングノートとは、終活に特化した専用ノートのこと。終活で考えておきたい点、準備しておきたい点がまとめられているため、悩むことなく終活を進めていけます。「まず何を考えれば良いのか?」を明らかにしてくれるため、終活の指針としても役立つでしょう。

エンディングノートには、以下のような情報を記載します。

・自分について
・これまでの人生の略歴や特に心に残っている思い出
・自分の好きなものや人
・過去にもっとも辛かったことや後悔していること
・家族との思い出
・終末期医療に対する希望
・自身の葬儀に対する希望
・遺産の内容や金額
・遺書の有無
・相続に関する希望
・自分が亡くなった際に連絡してほしい人の情報
・そのほか、自身が残したい言葉 など

エンディングノートには、「○○を書かなければならない」という明確な決まりはありません。自分の思う通りに書けば大丈夫です。

特に終活をスタートして間もない時期には、考えがまとまらないこともあるでしょう。エンディングノートに思うまま書き連ねるうちに、「自分自身の本当の望みと向き合えるようになった」と感じる方も少なくありません。ぜひ活用してみてください。

エンディングノートをまとめてみると、これから先、具体的にどのような手続きをとるべきなのか明確になります。

過去の思い出を振り返ってみれば、自分自身が何を大切にしてきたのかわかるでしょう。後悔している思い出も、自身の考えを知るヒントになります。これから先の人生をどう生きていけば幸せを感じられるのか、把握できるのではないでしょうか。

医療や葬儀について具体的な希望がある場合、それをかなえられる環境を、できるだけ整えておくのがおすすめです。家族に思いを伝えておくのも良いですし、具体的な情報収集をスタートするのも良いでしょう。

終活で重視されるポイントの一つが「遺産」ですが、こちらもエンディングノートをきっかけに、準備を進めていくのがおすすめです。相続人や財産に関する調査は、遺産相続に欠かせないもの。しかし財産を残した本人がいないなか、相続人が調査を進めるのは簡単ではありません。まずは自分自身で情報を洗い出してみましょう。はっきりしないものがあれば、自身の責任のもとで整理しておくのもおすすめです。処分に困りそうなものや、相続時にトラブルになりそうな財産は、自分自身で片付けてみてはいかがでしょうか。

遺産相続は法定相続分に従って分けられるのが一般的ですが、それとは異なる分配方法を希望するケースもあるでしょう。この場合、法的に有効な遺言書を残しておくのが効果的です。どのような手段で、どういった内容の遺言書を残すのか、ぜひ考えてみてください。

このように、終活で行うべき内容の幅は非常に広く、また必要な内容はそれぞれで大きく異なっています。自分の希望をかなえるため、どういった終活をすれば良いのか悩んだら、まずはエンディングノートからスタートしてみてください。書店で購入するのも良いですし、インターネット上の情報サイトからダウンロードして使うのもおすすめです。

終活で迷ったときの相談先は?

終活で迷ったときの相談先は?
終活で迷ったときの相談先は?

終活を始める段階、またはエンディングノートをある程度書き進めた段階で、「第三者の意見を聞きたい」と思う機会もあるでしょう。このような場合には、以下の相談先を頼ってみてください。専門家目線で、アドバイスをしてくれるでしょう。

【市町村役場】

多くの市町村役場では、定期的に終活に関する相談会を開催しています。相談員として専門家を置いているところもあり、無料相談でありながら具体的なアドバイスをもらえるでしょう。エンディングノートの作成方法や配布を行っている自治体もあります。どのような内容の相談会が実施されているのか、まずはお住まいの自治体ホームページ・広報をチェックしてみてください。

【民間の終活サポート企業】

終活ブームの今、終活サポートを専門にした民間企業も増えてきています。そうした企業のセミナーや相談会も、困ったときの相談先として活用できるでしょう。セミナーは内容特化型で開催されるケースも多いもの。「老後の資産」や「葬式とお墓」など、気になるテーマに参加してみてはいかがでしょうか。有資格者による相談窓口を設置している企業も多く、あらゆる悩みに対応してもらえます。

【各種企業や専門家】

終活において、自分が何に悩んでいるのかが明らかな場合、最初からそれ専門の窓口を頼るのがおすすめです。葬儀について悩んでいるなら、葬儀会社に相談しましょう。遺言書なら司法書士や弁護士事務所がおすすめです。老後の資産形成については、銀行が相談に乗ってくれます。スピーディーに対応してもらえるでしょう。

終活は自分のタイミングで始めよう

終活をスタートする時期に、明確な決まりはありません。子育てが一段落し、今後の自分の生き方について見直したいと思ったら、終活を視野に入れて動き出してみてはいかがでしょうか。自分のこれまでを振り返り、これから何をしたいのか考えるきっかけになるでしょう。

Category:
終活
シェアボタン

この記事を書いた人

writer

profile img

大嶋 晃

司法書士 プロフィール 福島県白河市生まれ。 旅行会社勤務の後、2012年司法書士試験合格、2014年に独立開業。 東京司法書士会千代田支部所属。 身近な街の法律家として親切丁寧な対応を心掛け、幅広い相続案件に取り組む。 不動産名義変更相談窓口「https://www.meigihenkou-soudan.jp/

related post

関連記事

  • 終活は何歳から始めるのがベスト?40代・50代・60代向けガイド

    終活は何歳から始めるのがベスト?40代・

    充実した老後を送り、自分の希望に沿った最期を迎えるために大切なのが「終活」です。とはいえ、いったい何歳頃から、何をスタートすれば良いのか悩む方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、終活をスタートするのにおすすめの時期を解説します。40代・50代・60代、それぞれの終活スタートで意識したいポイントもまとめて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。 終活スタートにおすすめの年代は

  • 遺産相続で成年後見人が必要な場合とは?成年後見制度の基本とともに解説

    遺産相続で成年後見人が必要な場合とは?成

    遺産相続をスムーズに進めていくため、身につけておきたい知識の一つが「成年後見制度」についてです。遺産を相続する際に、成年後見人が必要になるケースとはどのようなものなのでしょうか?制度の基礎知識とともに、手続き方法についても解説するので、ぜひチェックしてみてください。 成年後見制度とは?基礎知識を身につけよう 成年後見制度とは?基礎知識を身につけよう まずは成年後見制度の基本につ

  • 【終活】遺産とは?相続人に当たる人物や手続き方法などについて解説

    【終活】遺産とは?相続人に当たる人物や手

    【終活】遺産とは?相続人に当たる人物や手続き方法などについて解説 もし親戚や親、旦那さんや奥さんが亡くなったら遺産はどうなるのでしょう。相続人は誰になるのでしょうか。今回は、そんな難しい話をどんな方でもわかりやすいように解説していきます。 遺産とは 遺産とは 遺産とは、亡くなった人が所有していたすべての財産のことを言い、「相続財産」とも呼ぶ事もあります。財産といっ

  • 終活は弁護士依頼で決まり!その理由や弁護士のできること5選を紹介

    終活は弁護士依頼で決まり!その理由や弁護

    終活は弁護士依頼で決まり!その理由や弁護士のできること5選を紹介 終活を行うにあたって、必要な書類や遺言書の作成など、難しく感じていませんか?いざ取り組んだとしても、法的な効果がなく、意味を持たない書類が出来上がることもあります。 終活を不安なく行うには、弁護士に依頼することが一番です。今回は、弁護士に終活を依頼してできることを紹介します。最後まで読み進めてもらうと、遺言書や弁護士の探

  • 死亡共済金は相続対象に含まれる?相続対策を考える上での注意点も解説

    死亡共済金は相続対象に含まれる?相続対策

    自分に万が一のことがあったときのため、共済に入っている方も多いのではないでしょうか。遺族の手元に入るお金は、今後の生活の支えになってくれるでしょう。とはいえ、より多くのお金を家族のために残したいなら、「相続」についての注意点も知っておくことが大切です。死亡共済金の扱いや、相続対策を考える上で知っておきたい注意点について解説します。ぜひ参考にしてみてください。 死亡共済金は相続対象に含まれな

  • 学資保険は財産分与の対象?なる場合・ならない場合や養育費との関係を解説

    学資保険は財産分与の対象?なる場合・なら

    夫婦が離婚する場合に、問題になりやすいのが「財産分与」です。子どもがいる場合、「学資保険はどうなるのか?」と不安を感じる方もいるのではないでしょうか。 学資保険が財産分与の対象になるのかどうか、わかりやすく解説します。養育費との関係性についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。 学資保険は基本的に財産分与の対象になる 財産分与とは、夫婦が婚姻中に築いた財産を、離婚に伴い

コトダマのバナー