終活するうえでの相談は誰に行えば良い?相談先を紹介

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終活全般の相談先とメリット・デメリット
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終活を行いたいと思っていても、どのように進めれば良いのか悩みがちです。そこで、誰かに相談したうえで進めたいと考えますが、実際にどのような相談先があるのかを知る必要があります。

そのうえで、相談先を明確にして相談したうえで進めることで確実に終活を進めることが可能です。 では、具体的にどのような相談先が存在するのでしょうか?この記事では、終活の相談先について解説しています。

終活全般の相談先とメリット・デメリット

終活は人生の中でも大きなイベントとなり、フィナーレに向けてどのように進めればよいのかを相談したいものです。終活の相談は行政サービスとして、そして民間サービスでも相談できます。

具体的には、以下の相談先が存在します。

  • 市区町村役所
  • 民間の相談窓口サービス
  • 終活イベントの活用

各相談先によって得られる効果が異なり、またデメリットも存在します。各相談先の概要や、メリットとデメリットは以下の通りです。

市区町村役所

終活をどのように進めてよいか悩んでいる場合、まずはお住いの地域の市区町村役所などの行政サービスで相談するのがベターです。行政においても、終活するうえでのサポート体制が整っており、弁護士や税理士、司法書士などの専門家が在中している自治体も存在します。

よって、終活全般の困りごとを気軽に相談でき、また信頼感が高い点も魅力的です。

また、行政サービスの場合は普段から利用する機会が多く、馴染みがあり気軽に相談できる体制が整っています。他にも、エンディングノートの作成例や書き方の指導、終活に関するセミナーの開催まで、幅広くサポートしているケースもあります。

市区町村役場を利用するデメリットとしては、総合的な相談ができますが専門家別に相談しなければならないため、少々手間がかかるのが難点です。

さらに、それぞれに対応日時が決まっており、相談日に合わせて自分のスケジュールを決定しなければならず、さらに相談できる回数に制限がある場合が大半です。遺言書作成などのサポートは行ってもらえますが、申請自体のサポートまでは行っていないので別途自分で対応する必要があります。 以上のようなデメリットがありますが、行政サービスならではの公共性の高いサポートを受けられる点が魅力的です。

民間の相談窓口サービス

終活に関しては、民間資格が多く存在しています。代表的な終活に関する民間資格は、以下の通りです。

  • 終活ライフケアプランナー
  • 終活アドバイザー
  • 終活カウンセラー

上記資格を保有した相談員から相談を受けることが可能な、民間窓口で相談を受けられます。

まだ具体的な相談内容が浮かぶレベルではなく、そもそも終活とはどのようなものかを知りたいという場合や、ざっくりと終活に関する方向性を決めたいケースで最適な相談先となります。

民間サービスであるため、比較的相談できる時間に余裕があって好きな時間に相談を受けやすい点も魅力的です。民間の相談窓口サービスであっても、相談は基本的に無料で受けることができますが、一部サービスが有料になる場合もあるので注意してください。

また、市区町村役所と同様に遺言書の作成や相続に関連する手続きなどの具体的な依頼は不可能です。他にも、サービスの良し悪しがあるので、利用するサービスを吟味して利用可否を判断してください。

終活イベントの活用

葬儀社などが開催している終活イベントにおいて、各種相談を受け付けている場合が多いです。イベントの規模は千差万別ですが、基本的には専門的な内容というよりは、これから終活を始めようとしている方に向けたものが多く見られます。

また、少人数をターゲットとしたセミナーや、各界の専門家によるトークイベントなどが開催されており、大半が無料で利用可能です。気軽に相談できてまた役に立つ情報を入手できるメリットがありますが、主催する葬儀社のサービス紹介を受けなければならないなどの条件が設定される場合があるので、注意してください。

終活の中でも相続関連の相談先とメリット・デメリット

終活全般ではなく、特定ジャンルの相談をしたい場合があります。特に、トラブルに発展することが多い相続について相談したいというニーズが高いものです。

そこで、相続関連の相談先として主に次があります。

  • 弁護士
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 信託銀行

各相談先の概要と、メリットとデメリットは以下の通りです。

弁護士

相続に関しては、法律に関係する事項が多く存在するために、勝手な解釈で手続きを進めると無効になったりトラブルが生じることが多いです。そこで、法律のプロフェッショナルである弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士の場合、確実な判断によって相続に関する悩みを解決してくれます。また、重度の障がいであったり認知症などにより、本人の意思決定が難しいケースでは、代行して財産などの保護を行う成年後見人となってもらうことも可能です。

借金などの債務についても、家族に負担させることなく生前のうちに整理する債務整理の相談にも応じてもらえます。ただし、相談料が高いために気軽に依頼しにくいという弱点があります。

司法書士

法律に関連する各種書類の作成を請け負うのが司法書士の仕事です。司法書士は、主に以下の業務を担当します。

  • 不動産の登記
  • 会社の登記
  • 相続に関連する書類の作成
  • 遺言書の作成
  • 債務整理
  • 裁判所に提出する書類の作成
  • 裁判事務
  • 成年後見

成年後見制度という観点では、弁護士と同様に請け負ってもらえ、さらに依頼する心理的なハードルが低くてリーズナブルな費用で依頼できる点も魅力となっています。

相続する資産に不動産が含まれるケースでは、不動産登記に対しての知識に長けた司法書士に依頼する方が、遺言書作成をスムーズに進めることができるのでおすすめです。

行政書士

弁護士や司法書士と同様に、遺言書の作成を依頼できるのが行政書士です。

行政書士に依頼すると、弁護士や司法書士と比較してさらに安い費用で依頼でき、遺言書作成に必要な書類である戸籍謄本や除籍謄本、住民票などの取得も代行してもらえる点です。資産の数や種類が多ければ多いほど、どうしても遺言書の作成には時間がかかりがちです。

そこで、行政書士の場合は一貫して依頼できるという点が魅力的なポイントとなります。

他にも、終活に関連するカウンセリングやセミナー開催などを行っており、気軽に相談できるという点も見逃せません。ただし、行政書士に依頼する場合は、弁護士ほどではありませんが費用が発生します。

信託銀行

通常の銀行業務に加えて、資産運用や管理、そして遺言信託などの依頼が可能な信託銀行に相談するのも良いでしょう。資産運用の相談だけでなく、遺言書の作成方法などの相談にも応じてもらえます。

信託銀行と聞くと、どうしても敷居が高いイメージがあり、また生命保険への加入が必要になるなどのデメリットがあるのは事実です。ただし、信託銀行は相談に乗ったり提案をしたりと、コンサルティング業をメインとしており、無料相談を受けている銀行もあるので利用価値が高いです。

まとめ:終活に関する相談先を知って不安を解消しよう

終活を実際に行う中で、どうしても悩みが生じがちです。1人で悩んでいても解決できる場合は少なく、誰かに相談して効率よく進める事が望まれます。

その意味で、今回紹介したような相談先に相談して、悩むことなくスムーズに終活を進めてみませんか?

メタディスクリプション:終活を実際に行うにあたって、どのように進めればよいのか悩むものです。そこで、終活の進め方などを相談できる相談先を見つけて、利用することが望まれます。この記事では、終活に関する相談先について解説しています。

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大嶋 晃

司法書士 プロフィール 福島県白河市生まれ。 旅行会社勤務の後、2012年司法書士試験合格、2014年に独立開業。 東京司法書士会千代田支部所属。 身近な街の法律家として親切丁寧な対応を心掛け、幅広い相続案件に取り組む。 不動産名義変更相談窓口「https://www.meigihenkou-soudan.jp/

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