【公正証書遺言による相続】メリット・デメリットや流れを解説

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【公正証書遺言による相続】メリット・デメリットや流れを解説
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相続問題を回避するため、「より確かな形で遺言書を残したい」と思う方に人気なのが「公正証書遺言」です。遺言には作成方法によってさまざまなタイプがあり、それぞれで異なるメリット・デメリットを有しています。今回は公正証書遺言のメリットやデメリット、相続時の流れについて解説します。

公正証書遺言とは?

公正証書遺言とは、公正証書によって行う遺言を指します。終活の一環として人気の高い自筆証書遺言の場合、自らが考える遺言の内容は、自分自身の手で書類に残します。一方で公正証書遺言の場合、遺言を残したい人が公証役場へと出向き、公証人に遺言内容を伝えた上で作成されます。つまり、「遺言書の作成そのものは公証人が行う」という点が、非常に大きな特徴と言えるでしょう。

ちなみに、公証人に嘘を伝えて遺言書を作成させると、罪に問われてしまいます。強い法的拘束力を持つ正式な書類だからこそ、安易な気持ちで作成するのはやめてください。

公正証書遺言のメリット5つ

公正証書遺言のメリット5つ
公正証書遺言のメリット5つ

では公正証書遺言には、どういったメリットが期待できるのでしょうか?5つのポイントを紹介します。

★1.遺言書が「法的に無効」と判断される恐れがない

公正証書遺言を残す最大のメリットは、「確実に法的に有効な遺言書を残せる」という点です。「何を当たり前のことを…」と思うかもしれませんが、遺言書の有効性は極めて重要なポイントです。自分一人で手軽に残せる自筆証書遺言の場合、遺言内容に問題はなくても、遺言書の書き方に問題があり、相続手続き開始後に「無効」と判断されてしまうケースは少なくありません。

公正証書遺言であれば、こうしたリスクはないでしょう。公証人は公正証書作成のプロ。安心してお任せできます。より確実な形で、自身の最期の思いを相続人たちに伝えられるはずです。

★2.遺言書を紛失する可能性がない

公証役場で公正証書遺言を作成した場合、その原本は、原則として20年間、公証役場に保管されます。自分自身で原本を保管する必要がないため、紛失の恐れがありません。

「大切な遺言書を紛失するなんてあり得ない」と思うかもしれませんが、油断は禁物です。自分で記載した遺言書を自宅でそのまま保管する自筆証書遺言の場合、紛失トラブルは比較的多く発生しています。

・自分でしまっておいた場所を忘れてしまった
・遺言書とは気づかれないまま、家族に処分されてしまった
・大切に保管していたため、いざ相続手続きがスタートしても発見されなかった
・遺言書で不利な内容を残された相続人が、勝手に処分してしまった

公正証書遺言であれば、こうしたリスクをゼロにできます。自分で何か特別な対策を講じなくても、来るべき日がやってくるまで、遺言書は大切に保管されるでしょう。

★3.遺言内容を偽造されるリスクがない

紛失とともに、注意しなければならないのが偽造についてです。自筆証書遺言を自宅で保管している場合、相続人に勝手に処分されてしまうリスクだけではなく、相続人の手で内容を勝手に書き換えられてしまう可能性も考えておかなくてはいけません。

もちろん遺言書の偽造や変造は、発覚すれば罪に問われる行為です。刑罰が科せられる可能性があるほか、相続人から外されてしまうでしょう。とはいえ、遺言内容によっては「たとえペナルティのリスクがあっても…」と考える方がいるのも事実。元本を公的機関でしっかり保管される公正証書遺言なら安心です。

★4.遺言書を自筆する必要がない

先ほどもお伝えしたとおり、公正証書遺言の場合、遺言として残したい内容を自分の手で記す必要はありません。こちらも非常に大きなメリットと言えるでしょう。

・自分の書く文字に自信がない
・手が震えてしまってうまく書けない
・自分で紙と筆を持って作業するだけの体力や余裕がない

このような場合でも、公正証書遺言であれば問題はありません。そうした意味では、「自筆証書遺言よりも作成までのハードルが低い遺言方式」とも言えるでしょう。

ちなみに、病気が原因で公証役場まで出向けない場合には、自宅や病院まで、公証人の方に出向いてもらうこともできます。自身の体に制限があっても公正証書遺言は残せますから、安心してください。

★5.遺言書の検認が必要ない

いざ相続手続きがスタートした際に、発見されたのが自筆証書遺言であった場合、必要になるのが「検認」と呼ばれる手続きです。その内容に問題がないかどうか確かめるためのもので、家庭裁判所にて必要な手続きをとらなければいけません。

公正証書遺言の場合、すでにその有効性が証明されていますから、すぐに相続手続きをスタートできます。

公正証書遺言のデメリット

一方で、公正証書遺言のデメリットは以下のとおりです。

・遺言作成までに時間がかかる
・遺言作成に費用がかかる
・遺言書の内容を公証人や証人に知られてしまう

公正証書遺言でデメリットが発生するのは、主に「遺言作成時」です。自宅で気軽に作成できる自筆証書遺言と比較して、時間も手間もかかってしまうでしょう。特に、遺言を残すために必要な「証人2人」をどう確保するのかで悩む方は少なくありません。

とはいえ、遺言を残す側がこうした手間暇を惜しまなかったからこそ、いざ相続がスタートした際に、相続人たちの手間を最小限にできるというわけです。公正証書遺言にはデメリットもありますが、「自分の大切な人のため」と思えば、受け入れられる点も多いのではないでしょうか。

公正証書遺言が残されていた場合の相続の流れ

公正証書遺言が残されていた場合の相続の流れ
公正証書遺言が残されていた場合の相続の流れ

ではここからは、公正証書遺言が残されていて、いざ相続が発生した場合について解説していきましょう。どのような流れで、相続手続きが進んでいくのでしょうか。

1.遺言書を探す
2.謄本を請求する
3.遺言書の内容に沿って遺言を執行する

公正証書遺言を残した人が亡くなった場合でも、遺言書が保管されている公証役場から、遺言に関する通知が来るわけではありません。あくまでも遺言は、相続人が自らの手で探し出さなくてはいけません。

自身の死後、遺言書をより確実に発見してもらうためには、

・事前に家族に遺言書の存在を知らせておく
・家族が見てわかる場所に控えを保管しておく

といった工夫をすると安心です。

公正証書遺言を残すと、原本は公証役場に保管されますが、正本と謄本は遺言者に交付されます。これらを控えとして使用すると良いでしょう。

相続人は、公証役場に対して遺言書を請求します。公証役場に直接赴いて手続きしても良いですし、郵送も可能です。遺言書が手に入ったら、あとはその内容のとおりに遺言を執行すればOKです。

公正証書遺言のメリットは大きい

公正証書遺言にもデメリットはあるものの、相続手続きがスタートしたあとのことまで考えるなら、メリットは非常に大きいと言えるでしょう。ぜひ検討してみてください。専門家に依頼すれば、公正証書遺言の作成についてもしっかりとサポートしてもらえます。ぜひ相談してみてはいかがでしょうか。

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大嶋 晃

司法書士 プロフィール 福島県白河市生まれ。 旅行会社勤務の後、2012年司法書士試験合格、2014年に独立開業。 東京司法書士会千代田支部所属。 身近な街の法律家として親切丁寧な対応を心掛け、幅広い相続案件に取り組む。 不動産名義変更相談窓口「https://www.meigihenkou-soudan.jp/

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