将来のために「共済」で備えを!共済保険の種類・特徴・選び方は?

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将来のために「共済」で備えを!共済保険の種類・特徴・選び方は?
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子どもが生まれて家族が増えたら、「将来」に対する備えも万全にしておきたいところです。万が一のことがあった際に、金銭的な側面から家族の生活をサポートしてくれるのが、「共済」です。

共済保険にはどのような種類があり、どう選べば良いのでしょうか。将来に役立つ情報をお届けします。

共済とは?

共済とは、「相互扶助」を基本に、組合員がお互いに助け合う仕組みを指します。組合員は毎月共済掛け金を支払い、集まったお金は困っている人のために使われています。儲けを出すことを目的にしていないため、毎月の掛け金が少額になりやすい点も特徴の一つと言えるでしょう。共済と比較検討されやすい一般的な「保険」は営利事業として行われています。このあたりも、共済と保険の大きな違いです。

共済に加入できるのは、原則として組合員のみです。組合員となるための条件は各共済で異なるため、事前確認が必須と言えるでしょう。日本全国にさまざまな共済があるため、どれに加入するのか、各種条件を見極めた上で比較検討してみてください。

掛け金の面から「保険よりも加入しやすい」というイメージも強い共済ですが、保険と比較して、さまざまな制限を受ける可能性も。たとえば保障プランの自由度や充実度は、保険商品の方が優れているケースも多いです。万が一のときのためにと加入しても、保障が充分でなければ意味がありません。共済の特徴や保障の内容についてしっかりとリサーチした上で、加入を検討してみてください。

共済保険の種類は主に5つ

共済保険の種類は主に5つ
共済保険の種類は主に5つ

共済保険の種類は、主に以下の5つです。それぞれの特徴を解説するので、自身の備えを選択する際のヒントとして役立ててみてください。

★1.生命共済

生命共済は、人間の命や身体にまつわるリスクに備えるための共済です。人が亡くなったときはもちろん、病気やけがで入院したり、後遺障害が残ってしまったりした場合に、共済金が支払われます。死亡時の保障を手厚くしたものや、入院時に共済金が支払われるタイプが人気です。子どもを対象にした生命共済もあり、「手ごろな掛け金で万が一のときの備えができる」と支持されています。

★2.年金共済

老後の生活資金を確保する目的で使われるのが年金共済です。若い頃から毎月積み立てた共済金が、一定の年齢に達したあとに、継続的に支払われます。公的年金にプラスして共済金を受け取れるため、余裕のあるシニアライフを実現しやすくなるでしょう。共済金を受け取れる期間が「5年」や「10年」など定められているタイプもあれば、亡くなるまで受け取れる「終身」タイプも存在しています。

★3.傷害共済

共済に加入している人が、交通事故などの不慮の事故によって死亡したりケガをしたりした場合に、共済金が支払われます。生命共済と保障がかぶる部分もありますが、こちらは「事故によるけがや死亡」に特化しています。

★4.火災共済

火災や落雷、破裂や爆発といったトラブルが原因で家や家財道具に損害が生じた場合に、共済金が支払われます。住まいや家財がダメージを受けるトラブルとしては、地震や水害なども無視できません。火災共済単独で対応するのは難しいですが、火災共済にオプションをプラスしたり、「自然災害共済」をセットにしたりすることで、幅広い災害に対応できるようになります。

★5.自動車共済

自動車共済は、自動車が関連する事故で発生した損害を補償するための共済です。万が一事故を起こしてしまった場合に、規定に従って共済金が支払われます。自動車保険よりも負担が少ないというメリットがある一方で、「補償内容のカスタマイズがしにくい」「自動車保険と比較して補償内容が限定的」といったデメリットも。両者を比較検討して、自分に合ったものを選択するのがおすすめです。

★その他

上で紹介した5つ以外にも、共済によってはユニークなプランを用意しているケースもあります。

・交通災害共済

・慶弔共済

・住宅再建共済

自身の将来に必要な共済を選んで加入してみてください。

子育て世代が「将来」のために加入するなら?

子育て世代が「将来」のために加入するなら?
子育て世代が「将来」のために加入するなら?

月々の負担が少ない共済は、子どもが生まれたばかりの若い世代にもおすすめです。将来のリスクに備えるためにも、加入を検討してみてはいかがでしょうか。

子育て世代におすすめなのは、万が一のときのための「生命共済」です。自分に万が一のことがあっても、家族に共済金が入れば、生活を安定させやすくなるでしょう。けがや病気で入院した場合も、お金の不安を解消できます。

子どもを育てる中で加入するべきか悩みがちなのが、子どものリスクに備えるための、いわゆる「子ども共済」です。低掛け金で子どものケガや病気に備えられる共済ですが、子どもの医療費が無料になる自治体も多い中、「わざわざ加入する意味があるのか?」と悩む方もいるのではないでしょうか。

子どものけがや病気が原因で、長期入院が必要になるケースは稀です。共済の場合、毎月の掛け金負担が少ないとはいえ、医療費無料の間はわざわざ加入する必要はないのかもしれません。不安なときには、医療費無料の年齢を過ぎたあとに加入を検討してみるのも良いでしょう。

ただし、病気やけがが原因で子どもが入院した場合、親は子ども中心の生活を送ることになります。思うようには仕事ができず、収入が下がってしまうケースも少なくありません。子ども共済に加入していれば、契約内容に応じて共済金が支払われるため、収入面での不安は軽減できるのではないでしょうか。子どもにとって不安な時期、そして大切な時期に「できる限りそばにいてあげたい」と思う方にとっては、少ない掛け金で保障を用意できる、魅力的なプランだと言えるでしょう。

共済金の特徴「割戻金」とは?

共済金の特徴の一つが、「割戻金」です。相互扶助を目的に運営されている共済は、「儲け」を出す必要はありません。1年間に組合員から受け取った掛け金が、支払った共済金よりも多かった場合、余ったお金は組合員のもとへと返還されます。

ただし共済金の割戻金がいくらになるのか、事前に把握するのは難しいでしょう。1年間の状況で、割戻金の有無や金額は大きく変わってくるからです。共済によっては、過去の決算情報をもとに実際の割戻率がどの程度か、インターネット上で情報公開しているケースもあります。共済を選ぶ際の参考にするのもおすすめです。

共済の種類を知って将来に備えよう

共済にはさまざまな種類があり、手ごろの掛け金で将来に備えられるというメリットがあります。共済保険に加入するためには、まず「組合員」になる必要があるものの、掛け金の安さや割戻金は、子育て世代にとっても魅力あるポイントだと言えるでしょう。共済の種類についても知った上で、加入を検討してみてください。

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大嶋 晃

司法書士 プロフィール 福島県白河市生まれ。 旅行会社勤務の後、2012年司法書士試験合格、2014年に独立開業。 東京司法書士会千代田支部所属。 身近な街の法律家として親切丁寧な対応を心掛け、幅広い相続案件に取り組む。 不動産名義変更相談窓口「https://www.meigihenkou-soudan.jp/

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