遺言書は誰にサポートしてもらう?弁護士に依頼した場合のメリット・デメリット

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遺言書は誰にサポートしてもらう?弁護士に依頼した場合のメリット・デメリット
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終活ブームの今、「相続トラブルを避けるためにも遺言書を残したい」と考える人が増えてきています。遺言書の方式によっては、自力で残すことも可能。しかし実際には、弁護士に依頼して遺言書作成のサポートを受ける人も少なくありません。

遺言書の作成を弁護士にサポートしてもらうと、どのようなメリットが発生するのでしょうか。デメリットについても解説するので、ぜひ自身の遺言書を作成する際のヒントとして活用してみてください。

遺言書作成を弁護士に依頼した場合のメリットとは?

遺言書作成を弁護士に依頼した場合のメリットとは?
遺言書作成を弁護士に依頼した場合のメリットとは?


まずは、メリットからチェックしていきましょう。弁護士に依頼した場合のメリットは、主に以下の3点です。

★法律面で確実な遺言書を残せる


本人が手書きで残す自筆証書遺言であれば、自宅でいつでも手軽に遺言を残せます。しかしいざ遺言執行の瞬間を迎えた際に、トラブルが発生するケースは少なくありません。遺言書そのものが無効になってしまったり、相続人同士の遺産分割協議のスムーズな進行を妨げてしまったりします。

遺言書の作成を弁護士にサポートしてもらえば、法律の専門家のもとで、確実に有効な遺言書を残せます。

・遺言書の書き方が間違っていて無効になる
・遺産の調査が不十分で、漏れが生じている
・相続人の調査が不十分で、漏れが生じている

このようなトラブルを予防できます。せっかく遺言書を残しても、法的に必要な条件をクリアできていなければ、相続に自身の遺志を反映させることはできません。また各種調査が不十分であれば、その分相続人の手間は増えてしまうでしょう。弁護士にサポートしてもらえば、無効リスクを最小限にできるでしょう。

★トラブル予防のためのアドバイスが受けられる


遺言書に記した内容によっては、自身の死後、相続トラブルが勃発する可能性があります。たとえば「相続人のうちの一人だけを指定して全財産を相続させる」「家族や親族以外の人を相続人に指定する」といった事例では、特に注意が必要です。たとえそれが被相続人の要望であっても、その他の相続人にとっては、到底納得できる内容ではないでしょう。

また、たとえ「長男に全財産を相続させる」といった遺言を残したとしても、その他の相続人には遺留分が認められます。遺留分を無視した内容の遺言書を残しても、メリットは少ないと考えられます。

弁護士に遺言書作成をサポートしてもらえば、遺言書の作成段階で、内容に対する法律面からのアドバイスを受けられます。自身の要望を伝えた上で、それにもっとも寄り添った形の提案を受けられるでしょう。

弁護士であれば、過去の判例をもとに、より具体的なアドバイスをしてくれます。遺言書の作成サポートは司法書士や行政書士も行っていますが、法律や判例をもとにした具体的なアドバイスは、弁護士ならではのメリットです。

★訴訟トラブルにもワンストップで対応可能


どれだけ配慮して遺言書を作成しても、トラブルが発生する可能性はあります。話がこじれて訴訟にまで発展してしまった場合でも、弁護士であればワンストップでのサポートが可能です。遺言書作成段階から関わってもらえば、話もスムーズに進めていけるでしょう。

訴訟トラブルへの対応も、基本的に対応できるのは弁護士のみです。司法書士の場合、案件の内容や金額によっては対応できる可能性もありますが、「万全の体制」とは言えないでしょう。いざというときの安心感も、弁護士ならではのメリットですね。

弁護士に依頼した場合のデメリット解説


では反対に、遺言書作成を弁護士に依頼した場合、どういったデメリットが生じるのでしょうか。こちらも頭に入れておきましょう。

弁護士に依頼した場合のデメリットは、主に費用面です。弁護士に相談しようと思えば相談料が発生しますし、正式に依頼するとなれば、さらに費用がかさみます。相談料は30分5,000円程度、遺言書の作成費用は10万円~20万円程度が相場です。内容が複雑であったり、作成に手間がかかったりする場合には、さらに加算料金が発生する可能性もあるでしょう。

たとえば同じ専門家でも、書類作成業務をメインでこなす行政書士であれば、費用は安く済む可能性が高いです。弁護士に依頼するメリットと費用のバランスを考慮して、依頼するかどうか決定しましょう。

またひと言で弁護士と言っても、どのような業務を得意としているのかは、それぞれで異なっています。弁護士の中でも、遺言書や相続に強い事務所を探さなければならない点も、デメリットの一つと言えるでしょう。

弁護士への依頼がおすすめな人とは?

弁護士への依頼がおすすめな人とは?
弁護士への依頼がおすすめな人とは?

メリット・デメリットを知ったところで、「結局自分は弁護士にサポートを依頼するべきなのだろうか?」と感じる方も多いのではないでしょうか。以下の条件に当てはまる場合、デメリットよりもメリットの方が大きくなると思われます。ぜひ依頼についても、積極的に検討してみてください。

・将来的に相続トラブルが発生する可能性が高い場合
・事業を継承する場合
・家族以外に財産を相続させたい場合
・自身の財産や相続人の調査が難しい場合
・遺言の保管や執行までを依頼したい場合

相続の内容がシンプルでわかりやすく、また相続人が納得している状況なら、わざわざ弁護士に依頼する必要性は低いでしょう。行政書士に、法的に間違いのない遺言書に仕立ててもらうだけ、もしくは自治体などの無料相談会を活用し自筆証書遺言を残す方法でも、自身の要望を伝えられます。自ら公証役場に赴き、公正証書遺言を残す方法もあるでしょう。

トラブルの発生が予見される場合や、相続そのものが複雑な場合には、最初から弁護士に依頼するのがおすすめです。「本当にこれで良いのか…」という不安からも解消され、精神的にも楽になるでしょう。もちろん費用はかかりますが、それ以上のメリットが期待できます。

弁護士なら、遺言作成の初期段階から、執行される瞬間、そして執行後にトラブルが発生してしまった場合でも対応を依頼可能です。「自分が依頼した場合にはどのようなメリットが期待できるのか?」と疑問を抱いたときには、ぜひ初回相談無料の弁護士事務所を頼ってみてください。自分のケースにおけるメリットについて、わかりやすく解説してもらえるでしょう。

遺言を残す場合は専門家のサポートも検討してみて


「弁護士に相談して遺言書を残す」と聞くと、大げさな行動のように思われる方もいるかもしれません。実際に、「何もそこまで…」とためらっている方も多いのではないでしょうか。しかし遺言書の作成は、想像以上に複雑で難しいもの。より確実に、トラブルのない遺産相続を目指すためには、ぜひ弁護士も含めた専門家のサポートを活用してみてくださいね。

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大嶋 晃

司法書士 プロフィール 福島県白河市生まれ。 旅行会社勤務の後、2012年司法書士試験合格、2014年に独立開業。 東京司法書士会千代田支部所属。 身近な街の法律家として親切丁寧な対応を心掛け、幅広い相続案件に取り組む。 不動産名義変更相談窓口「https://www.meigihenkou-soudan.jp/

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