生命保険はどう選ぶ?4つの種類と30・40代からの選び方

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生命保険はどう選ぶ?4つの種類と30・40代からの選び方
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いざというときのための生命保険ですが、「本当に必要なのかわからない」「必要な備えを用意できているのかわからない」など、不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?

自分に合った生命保険で家族の将来を守るためには、まず保険について正しい知識を身につけることが大切です。生命保険の種類と、30代・40代で覚えておきたい選び方のコツを紹介します。

生命保険の種類とは?

生命保険の種類とは?
生命保険の種類とは?

生命保険とは、万が一のときのために備える保険です。保険に加入している人が亡くなったり、病気になったりケガをしたりした際に、保険金が支払われる仕組みになっています。

そんな生命保険について、「種類が多すぎてよくわからない…」と悩む方も多いのではないでしょうか?まずは基本の4つを確認してみましょう。

★1.死亡保険

死亡保険とは、加入者が死亡した場合に保険金が支払われる保険を言います。生命保険と聞いた際に、こちらをイメージする方も多いのではないでしょうか。近年では、死亡以外に、ルールで定められた高度障害も保険金の支払い対象とする保険が多く見られます。

死亡保険はさらに、定期保険と終身保険の2種類に分けられ、それぞれで保険金を受け取れる期間が異なります。定期保険は、保障期間が定められているもの。保障期間を過ぎてから亡くなった場合、保険金は支払われない仕組みですが、その分保険料は割安です。終身保険は、保険料は高いものの、保険期間は一生涯。つまり「いずれは必ず保険金を受け取れる」仕組みになっています。

★2.生存保険

生存保険には、学資保険や個人年金保険が当てはまります。保険期間満了後に、被保険者が生存していた場合に保険金が支払われます。

ただし学資保険や個人年金保険の場合、被保険者が死亡した段階で、それまでに払い込んだ保険料相当金額を受け取れるタイプも少なくありません。将来の備えとして、加入する人が多い生命保険です。

★3.生死混合保険

死亡保険と生存保険、両者の特徴を組み合わせたのが生死混合保険です。被保険者が保険期間中に亡くなれば死亡保険金が、生存していた場合は満期保険金が支払われます。将来のため、無駄なく備えられる保険として人気のタイプです。

具体的には、養老保険がこちらに当たります。保険期間中に亡くなった場合でも生存していた場合でも、同じ金額を受け取れる養老保険。万が一のときのための保障として、また将来のための貯蓄として役立てられるでしょう。

★4.その他の保険

上3つに当てはまらない医療保険やがん保険がこちらに当たります。生きている間のさまざまなリスクに備えるための保険で、バリエーションも豊富。自身の不安に合わせて加入できるというメリットがあります。

30代の生命保険の選び方は?

30代の生命保険の選び方は?
30代の生命保険の選び方は?

生命保険の種類について知ったところで、次に気になるのが、具体的な選び方についてです。30代におすすめの選び方を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

★ポイント1:まずは「死亡保険」を検討しよう

30代の生命保険選びでポイントになるのが、死亡保険です。まだ若い時期に、具体的にイメージするのは難しいかもしれません。しかし、まだ若く保険に入りやすい30代だからこそ、積極的に検討してみてください。30代から加入しておけば、月々の保険金の負担額が少ないというメリットもあります。

★ポイント2:ライフスタイルも考慮しよう

30代は人によってライフスタイルが大きく異なる時期。ライフステージの変化に応じて、今の自分に合った保険を選ぶことが大切です。

たとえば独身の場合、それほど大きな死亡保険に入る必要はありません。それよりも、自身が病気になったときのための医療保険やがん保険、就業不能保険について検討するのがおすすめです。既婚になって配偶者や子供を養うようになれば、万が一のときの、家族の生活を保障するため、死亡保険を充実させましょう。

★ポイント3:公的制度で足りない部分を保険で補おう

家族のために死亡保険に加入する場合、覚えておきたいのが「公的制度で賄いきれない分を保険で補う」という考え方です。将来のための備えも重要ですが、30代の今の生活も大切にしたいもの。保険金に多額のお金を費やし過ぎるのも、おすすめできません。

たとえばマイホームをローンで購入し、団体信用生命保険に加入していれば、契約者に万が一のことがあってもその後の支払いは免除されます。また遺族年金を受け取れる可能性もあるでしょう。本当に保険で賄わなければならない金額について、一度冷静にチェックしてみてください。

40代の生命保険の選び方は?

では次は、40代向けの保険選びのポイントを解説します。

★ポイント1:病気リスクに備えよう

40代から急増するのが、あらゆる病気リスクです。病気が原因で働けなくなった場合の保険について、検討してみてください。

医療保険やがん保険は、特にチェックしておきたい保険です。「すでに加入している」という場合も、現在の医療状況に見合わない内容になっている可能性も。できるだけ早い時期に、見直しておくのがおすすめです。

★ポイント2:満期までの保険料支払いプランを確認しよう

40代は子育てや介護で何かとお金がかかる時期。「保険に加入したものの、保険金の支払いが厳しい…」という方も決して少なくありません。

保険に入る際には、満期までの保険料支払いについて、事前にしっかりとチェックしておきましょう。満期まで、きちんと保険金を支払っていける保険を選ぶことが大切です。

★ポイント3:民間介護保険の検討もスタートしよう

近年、注目されているのが民間介護保険です。介護保険と言えば、公的保険をイメージする方も多いでしょう。しかし今、「将来の介護に備えてより充実した保障を用意したい」という思いから、民間介護保険に加入する方も増えてきています。

生活費や教育費の負担も大きい40代ですが、生活に余裕がある場合には、民間介護保険への加入を検討してみるのもおすすめです。

定期的な見直しも必要

いざというときのための、備えとして加入する生命保険。「一度加入してしまえばもう安心」と思う方も多いのではないでしょうか。

しかし実際には、誰にどのような保険が必要なのかは、年齢やライフステージによって異なるもの。以前にぴったりであった保険プランも、自分や家族の生活が変われば不十分な内容になったり、反対に無駄な内容になってしまったりする可能性があります。

特に以下のようなタイミングでは、加入している保険を見直すことをおすすめします。

・結婚したとき
・家族の人数が変わったとき
・マイホームを購入したとき
・会社を辞めて独立したとき

ひとつの保険会社だけにこだわらず、複数の会社で話を聞いてみると良いでしょう。

生命保険は種類別の特徴を知って正しく選ぼう

生命保険には大きく4つの種類があり、それぞれで異なる特徴を持っています。今の自分に必要なのはどのような生命保険なのか、理解した上で選択するのがおすすめです。無駄な保険金を支払ったり、いざというときに後悔したりする事態も、防げるのではないでしょうか?

30代・40代は、ライフステージの変化と共に、生命保険が果たす役割も大きくなる時期です。「よくわからないから」という理由で後回しにするのではなく、将来の自分や家族のために、必要な保障について検討してみてください。自身の安心にもつながるのではないでしょうか。

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大嶋 晃

司法書士 プロフィール 福島県白河市生まれ。 旅行会社勤務の後、2012年司法書士試験合格、2014年に独立開業。 東京司法書士会千代田支部所属。 身近な街の法律家として親切丁寧な対応を心掛け、幅広い相続案件に取り組む。 不動産名義変更相談窓口「https://www.meigihenkou-soudan.jp/

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