遺産相続をサポートしてくれる専門家を探そう!行政書士に依頼するメリット・注意点

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遺産相続をサポートしてくれる専門家を探そう!行政書士に依頼するメリット・注意点
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遺産相続の手続きを滞りなく進めるため、また余計なトラブルを回避するためには、専門家にサポートを依頼するのがおすすめです。とはいえ、具体的に誰に何をお願いすれば良いのか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、遺産相続をサポートしてくれる専門家として「行政書士」を紹介します。行政書士とはどのような専門家で、具体的に何をどうサポートしてくれるのでしょうか。行政書士に遺産相続の合サポートを依頼する場合のメリットや注意点を解説します。

行政書士とは?

行政書士とは、各種書類の作成をサポートしてくれる専門家です。官公庁に提出するために必要な書類や、権利や義務に関する書類、事実を公的に証明するための書類など…私たちの身の回りには、作成方法に困る書類が少なくありません。作成方法を間違えれば、手続きそのものが滞ってしまう恐れもあるでしょう。こうした場面で、専門知識をもとに作成サポートしてくれるのが行政書士なのです。

遺産相続に関連する書類としては、遺言書や相続関係説明図、遺産分割協議書などが挙げられます。これらの書類の作成については、ぜひ行政書士に相談してみてください。

遺産相続に関する相談を行政書士にするメリットとは?

遺産相続に関する相談を行政書士にするメリットとは?
遺産相続に関する相談を行政書士にするメリットとは?

遺産や相続に関連する内容を行政書士に相談するメリットは、以下のとおりです。

★各種手続きの事前準備からお願いできる

遺言作成においても、遺産相続手続きにおいても、物事を適切な形で進めていくためには、さまざまな事前準備が必要となります。たとえば法的に有効な形で遺言を残そうとした場合、相続人の特定や相続財産の調査といった作業が必須に。作業結果を遺言内容に反映させる必要があるでしょう。行政書士にサポートを依頼すれば、この特定・調査の段階から、面倒な作業を代行してもらえます。

またいざ相続が発生した際にも、相続人や遺産に関する調査は必須です。それ以外にも、役所での戸籍謄本の収集や各金融機関での残高証明の取得など、さまざまな手続きが必要になります。これらの手続きを行政書士に代行してもらえれば、「平日昼間は仕事で忙しい」という方でも、安心して相続を進めていけるでしょう。手間を省き、相続や遺言に関する手続きが楽になります。

★正確で間違いのない遺言を残せる

終活ブームの今、将来のために遺言を残す方は決して少なくありません。しかし実際には、「遺言書に法的な有効性が認められず、相続手続きには反映されなかった」という事例も多く見られます。

行政書士に遺言書作成サポートを依頼した場合、正しい形式で遺言を残せているかどうか、形式についてアドバイスをもらえます。せっかく書いた遺言書が「法的に無効」と判断されてしまうリスクを、少なくできるでしょう。

ただし遺言に含まれる「法律」の部分は、行政書士では専門外の業務となります。遺言の内容について法的なアドバイスを求めたり、内容について相談したりするのは難しいでしょう。「遺言に書きたい内容はすでに決まっていて、あとはそれを正しい形で書類として残したいだけ」という場合におすすめの相談先です。

★弁護士と比較すると相談しやすい

遺産相続や遺言に関する相談を受け付けてくれる専門家は、行政書士だけではありません。「弁護士の方が先に頭に浮かんでくる」という方も多いのではないでしょうか。遺産相続や遺言について行政書士に依頼した場合、弁護士よりも報酬金額が安くなります。金銭面でのメリットを感じやすいでしょう。

また行政書士の数は弁護士よりもずっと多いため、身近な場所で相談しやすいという特徴があります。わざわざ遠くまで出向かなくても、地域内で相談先を見つけられるでしょう。遺言や相続に関する各種サポートには、きめ細やかな対応が必要です。身近な場所で相談できる行政書士であれば、何でも気軽に話しやすいのではないでしょうか。

行政書士に依頼する場合の注意点は?

行政書士に依頼する場合の注意点は?
行政書士に依頼する場合の注意点は?


行政書士は、遺産相続や遺言について、相談に乗ってくれる相手です。しかし残念ながら、どのような相談内容にも対応できるというわけではありません。行政書士に依頼するなら、「何に対応できて何ができないのか?」を正しく把握しておくことが大切です。

先ほどもお伝えしたとおり、行政書士は「書類」の専門家ではありますが、「法律相談」に関しては専門外です。遺言や相続、遺産の「法律面」で何か困った事態が発生したときには、弁護士事務所を頼るようにしましょう。

また行政書士は、すでに相続問題で争いが生じている案件を扱うことはできません。親族間でなんらかのトラブルが発生している場合に、代理人として各種交渉に応じたり、裁判を担当したりできるのは弁護士だけです。行政書士にサポートを依頼していて、手続きの過程で何らかのトラブルが生じてしまった場合、あらためて弁護士に相談する必要があるでしょう。トラブルが発生する可能性があると思われる場合には、最初から弁護士に相談しておくのもおすすめです。

もう一点頭に入れておきたいのが、不動産相続に関する注意点です。遺産の中に、土地や建物といった不動産が含まれるケースは少なくありません。この場合、不動産の名義変更(相続登記)の手続きが必要になります。行政書士は、この相続登記の申請を代理で行う権利を有していません。相続登記の代理申請を行えるのは、司法書士もしくは弁護士のみです。

相続放棄について検討している場合も、司法書士もしくは弁護士に相談した方が良いでしょう。相続放棄に関する手続きを依頼できるのも、司法書士もしくは弁護士のみです。相談についても同様なので、依頼先を間違えないようにしてください。相続放棄の手続きができる期間は限られています。時間を無駄にしないよう、注意しましょう。

行政書士はトラブルがない遺産相続の強い味方

遺産相続手続きにおいて、行政書士が対応できる分野は限られています。とはいえその分、身近な場所で相談でき、また手ごろな価格で問題を解決しやすいというメリットも期待できるでしょう。たとえば、

・相続人が限られている
・遺産相続の形がシンプルである
・相続問題で揉め事が起きる可能性が低い

といった場合には、行政書士のサポートで十分と考えられます。

遺産や相続について行政書士に依頼する場合には、話しやすくフットワークの軽い事務所を選択するのがおすすめです。面倒な書類作成やそのための調査にすぐに着手してもらえれば、遺産相続手続きそのものを、スムーズに進めやすくなるでしょう。メリット・デメリット・注意点等をしっかりと把握した上で、相談先選びの参考にしてみてくださいね。

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大嶋 晃

司法書士 プロフィール 福島県白河市生まれ。 旅行会社勤務の後、2012年司法書士試験合格、2014年に独立開業。 東京司法書士会千代田支部所属。 身近な街の法律家として親切丁寧な対応を心掛け、幅広い相続案件に取り組む。 不動産名義変更相談窓口「https://www.meigihenkou-soudan.jp/

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