相続に強い税理士の選び方を解説!ポイントを知って失敗を防ごう

投稿 更新
Category:
相続

contents section

相続に強い税理士の選び方を解説!ポイントを知って失敗を防ごう
シェアボタン
この記事は約10分で読めます。

相続税が発生する場合、申告から納税までの手続きをより確実に進めていくため、税理士に依頼するのがおすすめです。とはいえ、依頼先の税理士事務所をどう選ぶべきか、悩む方も多いのではないでしょうか?
今回は相続に強い税理士の選び方について解説します。4つのポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

1.相続に強い税理士である

1.相続に強い税理士である
1.相続に強い税理士である

相続税の申告や納税のサポートを目的に税理士を探す場合、まず「相続に強い税理士」を探すことが大切です。「税理士」と言っても、得意とする業務内容はさまざまです。相続分野以外を専門とする税理士に依頼しても、十分なサポートを受けられない可能性があるでしょう。相続に特化した税理士事務所であれば、安心してお任せできます。こちらが慣れていなくても、いつまでに何が必要なのかを理解した上で、正しく導いてもらえるはずです。

では、相続に強い税理士は具体的にどう探せばよいのでしょうか?まずはホームページで情報を収集してみてください。税理士事務所の中には、「相続専門」を打ち出しているところも少なくありません。さまざまな相続問題を、安心して相談できるでしょう。

また相続税の申告件数に注目してみるのもおすすめです。申告件数とは、要するに過去の実績を表すもの。その税理士事務所が、どれだけ積極的に相続問題を扱っているか、判断するポイントになるはずです。

ホームページ上で情報を得られない場合は、電話や面談にて、直接聞いてみるのもおすすめです。

・相続問題にどの程度力を入れているのか?
・年間の相続税申告件数はどのくらいなのか?
・相続案件とその他の案件で、担当割合はどのくらいなのか?

これらの回答からも、それぞれの事務所がどの程度力を入れているのか、明らかにできるでしょう。ぜひさまざまな方面から、情報収集してみてください。

2.報酬額が適正である

相続税の申告を税理士にサポートしてもらう場合、税理士に支払う報酬額も重要なポイントになります。契約前には、提供されるサービスに対して報酬額が妥当であるかどうかも、しっかりと確認してみてください。

相続税関連で税理士に依頼した場合の報酬額の目安は、遺産総額の0.5%~1%程度だと言われています。仮に1億円の財産を相続し、相続税を申告する場合、税理士に支払う報酬額は50万円~100万円を目安として考えれば良いでしょう。提示された金額がこれよりも大幅に高い場合、別の事務所を検討してみるのもおすすめです。

ただし、以下のような条件に当てはまる場合、税理士報酬が相場よりも高くなる可能性があります。

・相続人の数が多く、関係性が複雑である
・相続財産に不動産が多く含まれている
・相続税の延納や物納制度の利用を検討している

問題が複雑になれば、担当税理士の負担も重くなります。それに伴って、報酬額も上乗せされる可能性があるでしょう。報酬額のみに注目するのではなく、何にどれだけの費用がかかるのかに注目し、総合的に判断するのがおすすめです。また相続に関連する事情はそれぞれで異なるもの。大まかな内容を伝えたのちに、「自分のケースでは報酬がいくらくらいになるのか?」を確認してみてください。

「税理士報酬は安ければ安い方が良い」と考えがちですが、実際にはそういうわけでもありません。税理士に依頼する以上、きちんとしたサービスを提供されなければ意味がないからです。依頼先を検討する際には、報酬額についてもしっかり確認し、提供されるサービスとのバランスについてもチェックしましょう。

3.二次相続までを含めた提案をしてくれる

3.二次相続までを含めた提案をしてくれる
3.二次相続までを含めた提案をしてくれる

相続税について検討する際に、忘れてはいけないのが二次相続についてです。二次相続とは、「配偶者が亡くなったあとに財産を受け継いだ人が被相続人となり、遺産相続されること」を指します。相続人に配偶者が含まれる場合、配偶者控除によって相続税の負担が少なくなるでしょう。しかし二次相続では、こうした制度は利用できません。相続税の負担が重くなってしまいがちです。

配偶者との年齢差が小さい場合、一次相続から数年の間に二次相続が発生する可能性も。二次相続での負担を少なくするためには、一次相続の段階から将来を見据え、適切な対策を講じておく必要があるのです。

一次相続の段階で、何をどのように相続すれば二次相続対策になるのかは、個々の状況によって異なります。だからこそ、専門家である税理士がしっかりと導いてくれるかどうかを確認しましょう。最初から二次相続を踏まえて提案してくれる税理士であれば、安心してお任せできます。二次相続に関する話題が出ない場合、相談者の側から聞いてみるのもおすすめです。その対応方法を見極めた上で、信頼できるかどうか判断してみてください。

4.相続人の不安に寄り添ってくれる

相続税の申告は、一生の間にそう何度も経験するものではありません。だからこそ、何をどう進めていくべきか不安を感じる方もいるでしょう。そうした感情に寄り添い、親身に対応してくれる税理士を探すことが大切です。

相続税には「相続発生の翌日から10カ月以内」という申告・納税の期限があります。期限内に手続きを進めるため、依頼人への対応がぞんざいになってしまう税理士もいます。不安を抱えたまま相続手続きだけを進めていっても、その結果に納得するのは難しいでしょう。あとになって「もっと○○しておけば…」と後悔する可能性もあります。

まずは自分たちの話をしっかりと聞いてくれるか、そして要望に添った提案をしてくれるかどうかを確認してみてください。何でも安心して話せる税理士であれば、不安を抱えてもその場で解決できるでしょう。その後の手続きもスムーズに進めていけるはずです。

税理士選びで間違えないことが重要

相続税申告を税理士にサポートしてもらえば、相続人の負担は軽減できるでしょう。相続税や申告手続きに関する知識が十分ではない場合でも、専門家の手でしっかりと導いてもらえます。相続手続きでのうっかりミスは、その後のトラブルにつながってしまいがちです。税理士のもとで手続きを進めていけば、リスクを回避できるでしょう。

また信頼できる税理士がいれば、相続税を節税できる可能性もあります。一次相続だけではなく、二次相続を視野に入れて万全の準備をしておくためにも、ぜひ税理士事務所選びにはこだわってみてください。

依頼先の税理士選びを間違えると、「こんなはずじゃなかったのに…」といった事態になってしまう可能性も。今回紹介した4つのポイントも参考にしつつ、依頼先を検討してみてください。初めての相続税申告でも、安心してお任せできます。

Category:
相続
シェアボタン

この記事を書いた人

writer

profile img

大嶋 晃

司法書士 プロフィール 福島県白河市生まれ。 旅行会社勤務の後、2012年司法書士試験合格、2014年に独立開業。 東京司法書士会千代田支部所属。 身近な街の法律家として親切丁寧な対応を心掛け、幅広い相続案件に取り組む。 不動産名義変更相談窓口「https://www.meigihenkou-soudan.jp/

related post

関連記事

  • 相続人以外が遺言で財産を受け取った場合の税金は?注意点も解説

    相続人以外が遺言で財産を受け取った場合の

    自身の遺産を誰に相続させるのかを考えたとき、「相続人以外を指定したい」と思うこともあるのではないでしょうか。この場合、注意しなければならないのが税金についてです。遺言で相続人以外に財産を受け継がせる方法や、その場合の税金について、注意点を踏まえて解説します。 遺言書で指定すれば「遺贈」が可能に 人が亡くなった際に、その財産は法定相続人が受け継ぎます。法定相続人には、配偶者や子どものほ

  • 遺言による相続トラブルを防ぐための対策:未来の自分と家族を守るステップ

    遺言による相続トラブルを防ぐための対策:

    1. はじめに 遺言というと、何となく遠い未来の話のように感じるかもしれません。しかし、人生には予測不能な事態が常に存在します。そんな時、遺言があれば自分の意志を適切に伝え、家族や親しい人々が混乱することを防ぐことができます。とはいえ、遺言が相続トラブルの原因となることもあります。そこで今回は、遺言による相続トラブルを防ぐ対策についてお話しましょう。 2. 遺言と相続トラブル:なぜ起

  • 小規模企業共済で受け取った財産はどう扱われる?メリット・デメリット

    小規模企業共済で受け取った財産はどう扱わ

    小規模企業の個人事業主、会社役員の方にとって、メリットも大きい小規模企業共済。共済契約者死亡によって家族が共済金を受け取る場合、その財産が相続上、どのように扱われるのかについて、詳しく解説します。相続対策としても有効と言われる小規模企業共済の基本とともに、メリット・デメリットについても確認してみてください。 小規模企業共済とは? 小規模企業共済とは? 小規模企業共済は、「経営者

  • 遺産分割協議のやり方は?注意点や困ったときの相談先を紹介

    遺産分割協議のやり方は?注意点や困ったと

    被相続人が遺言書で遺産の分割方法を指定していなかった場合に、行われるのが遺産分割協議です。初めての相続手続きでは、具体的に何をどのように決めていけば良いのか、悩む方も多いのではないでしょうか。遺産分割協議に関する基礎知識から注意点、トラブルが発生した場合の相談先を紹介します。 遺産分割協議とは? 遺産分割協議とは? 遺産分割協議とは、被相続人が残した財産を、誰がどのように相続す

  • 今注目の終活サービスとは?内容・メリット・注意点を解説

    今注目の終活サービスとは?内容・メリット

    終活をするうえで、「まず何からスタートすれば良いのかわからない」「何をすれば終活になるのかはっきりしない」と悩む方は多いものです。こんなときにおすすめなのが、終活サービスです。 終活サービスとはどのようなもので、どういったメリットを期待できるのか、わかりやすく解説します。サービス利用時の注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。 終活サービスとは具体的にどのような内容?

  • 遺族厚生年金とは?特徴・受給資格・受け取り方法など…基礎知識を学ぼう!

    遺族厚生年金とは?特徴・受給資格・受け取

    会社員や公務員として働いていた家族が亡くなったら、残された遺族は遺族厚生年金を受け取れる可能性があります。遺族年金の特徴や受給資格、受け取り方法など、基本的な知識を解説します。遺族厚生年金を受給する際の注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。 遺族厚生年金とは? 遺族厚生年金とは? 遺族厚生年金とは、厚生年金保険に加入していた方が亡くなった際に、その人によって生計を維

コトダマのバナー