万が一のときのために…子供に想いを届ける方法を紹介

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万が一のときのために…子供に想いを届ける方法を紹介
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生まれた子供の将来に備え、「できる限りのことをしておきたい」と思う方も多いのではないでしょうか。何事もなく、一緒に日々を過ごしていけるのが理想ですが、万が一のときのことも、考えておくと安心です。自身の想いを届けるための方法を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

生命保険に加入する

生命保険に加入する
生命保険に加入する

自分に万が一のことがあったときに、心配なのが子供の教育費や生活費です。こうした不安を解消するため生命保険に加入すれば、「どんなことがあっても強く生きていってほしい」というメッセージを伝えてくれるでしょう。子供が幼いうちは、その意味に気付かないかもしれませんが、成長したのち、自分が何を残してもらっているのか理解してくれるはずです。

生命保険には、「受取人を指定して加入できる」というメリットがあります。子供自身を受取人にして保険に加入しておけば、自分亡き後も、より確実に子供に財産を残せるでしょう。生命保険は遺産相続における分割対象に含まれませんから、子供が相続する財産が目減りする恐れもありません。

また生命保険金には、相続税についても非課税枠が用意されています。「500万円×法定相続人の数」までは相続税が課せられません。相続税対策としても有効ですから、ぜひ参考にしてみてください。

学資保険に加入する

学資保険も、子供の将来を想って加入する保険です。早めに加入しておけば、自分に万が一のことがあった場合も、それ以降の保険料の支払いは免除されます。生命保険と同様に、子供の将来の金銭面をサポートしてくれるでしょう。

令和の時代になっても、家庭の金銭面を理由に進学をあきらめざるを得ないケースは少なくありません。もちろん「奨学金を利用して自分自身で進学する」という道もありますが、社会人となった子供自身に、返済負担は重くのしかかってしまうでしょう。学資保険であらかじめ備えておけば、負担軽減につながるはずです。また金銭的な問題を理由に、「やりたい勉強をあきらめる」といったリスクも少なくできます。

学資保険に加入する場合、「何を目的に加入するのか?」をはっきりさせた上で、保険商品を検討しましょう。というのも、近年学資保険の種類も多様化しているから。「子供の将来の進学に備えて」という基本理念には変わりがないものの、保険金を受け取る年齢や条件には、さまざまなバリエーションが用意されています。

もっとも人気なのは「子供の大学進学に備えて、18歳で満期保険金を受け取れる」というタイプです。子供が早生まれの場合、実際の支払いまでに間に合わない可能性がありますが、17歳で保険金を受け取れるように、調整しておくのも良いでしょう。

大学進学だけではなく、中学や高校への進学時にもお祝い金が支払われる保険もあります。ただしこの場合、大学進学時に一括で受け取る場合と比較して、保険金の返戻率が低下してしまう可能性も。メリットとデメリットを比較した上で、必要な保険を選択してみてください。

学資保険に加入できる期間は、各保険会社によって定められています。6~7歳前後を限度とするケースが多いため、加入忘れに注意しましょう。子供がまだ幼い時期には、「受取時期をいつにすれば良いのか、具体的にイメージできない…」と思う方も多いかもしれません。受取時期は、後から変更も可能なので心配は要りません。

ただし「保険会社を変更する」「今加入している保険を解約し、別の保険へと乗り換える」といった場合には、これまで支払った保険金で損をしてしまう可能性も。保険会社や保険タイプについては、後悔しないよう事前にしっかりと検討するのがおすすめです。

手紙を残す

上記2つは、自分に万が一のことがあったときのため、経済的な備えをするための手段です。とはいえ、子供が健やかに成長するためには、「お金さえあれば良い」というわけではないでしょう。精神的なフォローについても、準備を整えておくのがおすすめです。

もっとも手軽にできるのは、将来の子供に向けて、手紙を残すという方法です。自身の想いを文字にしたため、子供のために残しておきましょう。手紙であれば、伝えたい内容ができた時点で、どんどん増やしていくことが可能。何事もなく子供が大きくなれば、親元を離れての進学、就職・結婚といった人生の節目に、渡してあげると喜ばれます。

「手紙を自分の手元に残しておいても、万が一のときに子供の手に渡らなかったら…」と不安を感じる場合は、以下のようなサービスの利用を検討してみてください。

【タイムカプセル郵便/公益財団法人日本郵趣協会】

大切な人への手紙を、最大10年後まで、指定した日に届けてくれるサービスです。手紙の場合の料金は「基本料金500円+(年間保管料150円×年数)」のみ。最大年数である10年後を指定した場合でも、わずか2,000円で利用できます。手紙は定型サイズであれば、写真の同封も可能。現金や貴金属、壊れやすいものには対応していません。

【タイムカプセル郵便みらいぽすと/特定非営利活動法人みらいぽすと】

大切な人への手紙を、原則として最大で10年後まで、指定した日に届けてくれるサービスです。手紙の場合、A4サイズで10枚まで、100グラムまでの依頼が可能。データ保証はないものの、USBメモリも同封できます。タイプカプセルコースを選べば、手紙以外に小物やCD、DVDも同封可能。手紙コースの料金は、5年までなら1,500円、10年までなら2,000円です。

ビデオメッセージを残す

文字ではなく、映像で自分の言葉を残せば、より想いの伝わるメッセージとなるでしょう。言葉の内容だけではなく、話し手の表情や雰囲気など、さまざまな情報を伝えられます。どれだけ子供を愛しているか、よりわかりやすく残しておけるでしょう。

ビデオメッセージには、何度も見返すことができ、そのたびに愛する人の姿を見られるというメリットがあります。自分で手軽に動画を残せる時代ではありますが、一つの作品として完成度にこだわるのであれば、プロに依頼するのもおすすめです。

ビデオメッセージを作成する際には、まずテーマを決めて、伝えたい内容についてあらかじめまとめておくと良いでしょう。より自然な雰囲気で撮影したいなら、シチュエーションにもこだわってみてください。

子供に想いを届ける方法はさまざま

子供に想いを届ける方法はさまざま
子供に想いを届ける方法はさまざま


万が一のときのため、子供に想いを届ける方法はさまざまです。目的に応じて、より良い方法を選んでみてください。もちろん、気持ちを伝える方法は複数あっても大丈夫です。組み合わせて利用すれば、より強いメッセージを発信できるのではないでしょうか。今回紹介した情報も、ぜひ参考にしてみてください。

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大嶋 晃

司法書士 プロフィール 福島県白河市生まれ。 旅行会社勤務の後、2012年司法書士試験合格、2014年に独立開業。 東京司法書士会千代田支部所属。 身近な街の法律家として親切丁寧な対応を心掛け、幅広い相続案件に取り組む。 不動産名義変更相談窓口「https://www.meigihenkou-soudan.jp/

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