生命保険はどう選ぶ?4つの種類と30・40代からの選び方

投稿 更新
Category:
家族

contents section

生命保険はどう選ぶ?4つの種類と30・40代からの選び方
シェアボタン
この記事は約11分で読めます。

いざというときのための生命保険ですが、「本当に必要なのかわからない」「必要な備えを用意できているのかわからない」など、不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?

自分に合った生命保険で家族の将来を守るためには、まず保険について正しい知識を身につけることが大切です。生命保険の種類と、30代・40代で覚えておきたい選び方のコツを紹介します。

生命保険の種類とは?

生命保険の種類とは?
生命保険の種類とは?

生命保険とは、万が一のときのために備える保険です。保険に加入している人が亡くなったり、病気になったりケガをしたりした際に、保険金が支払われる仕組みになっています。

そんな生命保険について、「種類が多すぎてよくわからない…」と悩む方も多いのではないでしょうか?まずは基本の4つを確認してみましょう。

★1.死亡保険

死亡保険とは、加入者が死亡した場合に保険金が支払われる保険を言います。生命保険と聞いた際に、こちらをイメージする方も多いのではないでしょうか。近年では、死亡以外に、ルールで定められた高度障害も保険金の支払い対象とする保険が多く見られます。

死亡保険はさらに、定期保険と終身保険の2種類に分けられ、それぞれで保険金を受け取れる期間が異なります。定期保険は、保障期間が定められているもの。保障期間を過ぎてから亡くなった場合、保険金は支払われない仕組みですが、その分保険料は割安です。終身保険は、保険料は高いものの、保険期間は一生涯。つまり「いずれは必ず保険金を受け取れる」仕組みになっています。

★2.生存保険

生存保険には、学資保険や個人年金保険が当てはまります。保険期間満了後に、被保険者が生存していた場合に保険金が支払われます。

ただし学資保険や個人年金保険の場合、被保険者が死亡した段階で、それまでに払い込んだ保険料相当金額を受け取れるタイプも少なくありません。将来の備えとして、加入する人が多い生命保険です。

★3.生死混合保険

死亡保険と生存保険、両者の特徴を組み合わせたのが生死混合保険です。被保険者が保険期間中に亡くなれば死亡保険金が、生存していた場合は満期保険金が支払われます。将来のため、無駄なく備えられる保険として人気のタイプです。

具体的には、養老保険がこちらに当たります。保険期間中に亡くなった場合でも生存していた場合でも、同じ金額を受け取れる養老保険。万が一のときのための保障として、また将来のための貯蓄として役立てられるでしょう。

★4.その他の保険

上3つに当てはまらない医療保険やがん保険がこちらに当たります。生きている間のさまざまなリスクに備えるための保険で、バリエーションも豊富。自身の不安に合わせて加入できるというメリットがあります。

30代の生命保険の選び方は?

30代の生命保険の選び方は?
30代の生命保険の選び方は?

生命保険の種類について知ったところで、次に気になるのが、具体的な選び方についてです。30代におすすめの選び方を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

★ポイント1:まずは「死亡保険」を検討しよう

30代の生命保険選びでポイントになるのが、死亡保険です。まだ若い時期に、具体的にイメージするのは難しいかもしれません。しかし、まだ若く保険に入りやすい30代だからこそ、積極的に検討してみてください。30代から加入しておけば、月々の保険金の負担額が少ないというメリットもあります。

★ポイント2:ライフスタイルも考慮しよう

30代は人によってライフスタイルが大きく異なる時期。ライフステージの変化に応じて、今の自分に合った保険を選ぶことが大切です。

たとえば独身の場合、それほど大きな死亡保険に入る必要はありません。それよりも、自身が病気になったときのための医療保険やがん保険、就業不能保険について検討するのがおすすめです。既婚になって配偶者や子供を養うようになれば、万が一のときの、家族の生活を保障するため、死亡保険を充実させましょう。

★ポイント3:公的制度で足りない部分を保険で補おう

家族のために死亡保険に加入する場合、覚えておきたいのが「公的制度で賄いきれない分を保険で補う」という考え方です。将来のための備えも重要ですが、30代の今の生活も大切にしたいもの。保険金に多額のお金を費やし過ぎるのも、おすすめできません。

たとえばマイホームをローンで購入し、団体信用生命保険に加入していれば、契約者に万が一のことがあってもその後の支払いは免除されます。また遺族年金を受け取れる可能性もあるでしょう。本当に保険で賄わなければならない金額について、一度冷静にチェックしてみてください。

40代の生命保険の選び方は?

では次は、40代向けの保険選びのポイントを解説します。

★ポイント1:病気リスクに備えよう

40代から急増するのが、あらゆる病気リスクです。病気が原因で働けなくなった場合の保険について、検討してみてください。

医療保険やがん保険は、特にチェックしておきたい保険です。「すでに加入している」という場合も、現在の医療状況に見合わない内容になっている可能性も。できるだけ早い時期に、見直しておくのがおすすめです。

★ポイント2:満期までの保険料支払いプランを確認しよう

40代は子育てや介護で何かとお金がかかる時期。「保険に加入したものの、保険金の支払いが厳しい…」という方も決して少なくありません。

保険に入る際には、満期までの保険料支払いについて、事前にしっかりとチェックしておきましょう。満期まで、きちんと保険金を支払っていける保険を選ぶことが大切です。

★ポイント3:民間介護保険の検討もスタートしよう

近年、注目されているのが民間介護保険です。介護保険と言えば、公的保険をイメージする方も多いでしょう。しかし今、「将来の介護に備えてより充実した保障を用意したい」という思いから、民間介護保険に加入する方も増えてきています。

生活費や教育費の負担も大きい40代ですが、生活に余裕がある場合には、民間介護保険への加入を検討してみるのもおすすめです。

定期的な見直しも必要

いざというときのための、備えとして加入する生命保険。「一度加入してしまえばもう安心」と思う方も多いのではないでしょうか。

しかし実際には、誰にどのような保険が必要なのかは、年齢やライフステージによって異なるもの。以前にぴったりであった保険プランも、自分や家族の生活が変われば不十分な内容になったり、反対に無駄な内容になってしまったりする可能性があります。

特に以下のようなタイミングでは、加入している保険を見直すことをおすすめします。

・結婚したとき
・家族の人数が変わったとき
・マイホームを購入したとき
・会社を辞めて独立したとき

ひとつの保険会社だけにこだわらず、複数の会社で話を聞いてみると良いでしょう。

生命保険は種類別の特徴を知って正しく選ぼう

生命保険には大きく4つの種類があり、それぞれで異なる特徴を持っています。今の自分に必要なのはどのような生命保険なのか、理解した上で選択するのがおすすめです。無駄な保険金を支払ったり、いざというときに後悔したりする事態も、防げるのではないでしょうか?

30代・40代は、ライフステージの変化と共に、生命保険が果たす役割も大きくなる時期です。「よくわからないから」という理由で後回しにするのではなく、将来の自分や家族のために、必要な保障について検討してみてください。自身の安心にもつながるのではないでしょうか。

Category:
家族
シェアボタン

この記事を書いた人

writer

profile img

大嶋 晃

司法書士 プロフィール 福島県白河市生まれ。 旅行会社勤務の後、2012年司法書士試験合格、2014年に独立開業。 東京司法書士会千代田支部所属。 身近な街の法律家として親切丁寧な対応を心掛け、幅広い相続案件に取り組む。 不動産名義変更相談窓口「https://www.meigihenkou-soudan.jp/

related post

関連記事

  • 【公正証書遺言による相続】メリット・デメリットや流れを解説

    【公正証書遺言による相続】メリット・デメ

    相続問題を回避するため、「より確かな形で遺言書を残したい」と思う方に人気なのが「公正証書遺言」です。遺言には作成方法によってさまざまなタイプがあり、それぞれで異なるメリット・デメリットを有しています。今回は公正証書遺言のメリットやデメリット、相続時の流れについて解説します。 公正証書遺言とは? 公正証書遺言とは、公正証書によって行う遺言を指します。終活の一環として人気の高い自筆証書遺

  • 相続に強い税理士の選び方を解説!ポイントを知って失敗を防ごう

    相続に強い税理士の選び方を解説!ポイント

    相続税が発生する場合、申告から納税までの手続きをより確実に進めていくため、税理士に依頼するのがおすすめです。とはいえ、依頼先の税理士事務所をどう選ぶべきか、悩む方も多いのではないでしょうか?今回は相続に強い税理士の選び方について解説します。4つのポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。 1.相続に強い税理士である 1.相続に強い税理士である 相続税の申告や納税のサポ

  • 遺言作成の基礎知識…3つの形式とメリット・デメリットは?

    遺言作成の基礎知識…3つの形式とメリット

    遺言を正しく残すためには、まず基本的な知識を身につけておく必要があるでしょう。ひと言で「遺言」と言っても、実はその形式は3つに分かれます。形式が変われば、遺言を残すための手順も違ってきますから、十分に注意してください。 遺言の3つの形式と、それぞれのメリット・デメリットを解説します。終活の一環として、これから遺言を残そうと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。 遺言の形式1「自

  • 遺産相続の手続きは自分で!具体的な進め方と注意点を解説

    遺産相続の手続きは自分で!具体的な進め方

    40代~50代になると、いつか発生するであろう「相続」について、気になる方も多いのではないでしょうか。実家の親が亡くなれば、子どもはほぼ確実に法定相続人に数えられます。いざ相続が発生しても、「具体的に何をどう手続きすれば良いかわからない…」と悩む方は少なくありません。 遺産相続の手続きは、具体的にどう進めていけば良いのでしょうか。自分で手続きする場合の流れや注意点について解説します。

  • 妻に残す資産を守りたい!相続対策としてやっておくべきこととは?

    妻に残す資産を守りたい!相続対策としてや

    自身の老後について考えたとき、「自分が亡くなったあと、人生を共に過ごしたパートナーの行く末が不安」と語る方は少なくありません。特に男性の場合、自宅や土地の名義が自分自身になっているケースも多いもの。「自分が亡くなったあと、妻は同じ家に住み続けられるのだろうか…」と不安を感じることもあるでしょう。 妻に残す資産を守るため、生前からできることはあるのでしょうか。配偶者の今後の生活のため、相続対

  • 終活の情報を知りたい方必見!終活の基本情報や始め方を詳しく紹介!

    終活の情報を知りたい方必見!終活の基本情

    終活の情報を知りたい方必見!終活の基本情報や始め方を詳しく紹介! 人生の終わりは誰にでも訪れます。終活では、自分の死と向き合い、亡くなった後の手続きを考えることができます。しかし、終活という言葉は聞いたことがあっても、実際に何をしたらいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。 そこで、今回の記事では、終活の基本情報とメリット、デメリットをそれぞれ紹介していきます。実際の終活の始め

コトダマのバナー