終活準備で忘れてはいけない「不動産」について…おすすめパターンと選び方

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終活準備で忘れてはいけない「不動産」について…おすすめパターンと選び方
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終活では、人生の終盤に向けてさまざまな準備を整えていくことになります。その中でも、忘れてはいけないのが「不動産」に関する準備です。

つい後回しにしてしまいがちですが、不動産にまつわる準備は非常に重要です。後回しにしてはいけない理由や、おすすめの整理パターン、自分に合った方法の選び方を解説します。ぜひ参考にしてみてください。

終活準備…なぜ「不動産」が重要なのか?

終活において早めに準備を整えておきたいのが、自身が所有する不動産についてです。

終活では、ほかにもさまざまな準備ポイントがあるもの。終活の手順が難しそうな不動産は、つい後回しにしてしまう…という方も多いのではないでしょうか?とはいえ、不動産の終活準備を先送りにするのはおすすめできません。その理由は以下の3つです。

★理想の生活に近づけるため

ライフスタイルの変化に伴い、「家」や「不動産」に関する希望や、優先順位が変わるケースは珍しくありません。子どもたちが巣立ったあとの老後には、「広くてゆとりのある家」よりも「コンパクトで利便性の高い家」の方が、住みやすいと感じる方も多いのではないでしょうか?

終活の初期段階で不動産に関する方針を決めていれば、その分早く、現在のライフスタイルに合った住まいへと住み替えられるでしょう。体力気力に余裕がある時期に、住まい探しや引っ越しを終えられるというメリットがあります。

★老後の生活資金にできる可能性があるため

不動産は自身が保有する財産の一つ。有効活用すれば、老後の生活資金を確保できる可能性があります。不動産を賃貸に出せば、毎月一定の収入を得られますし、売却すればまとまった金額を手にできるでしょう。

終活とは、より豊かな老後を過ごすために行うもの。不動産についても早めに検討しておくことで、老後の生活資金に余裕が生まれる可能性もあります。

★自身が亡くなったあとに相続トラブルが発生する恐れがあるため

現金のようにわかりやすく等分できない不動産は、相続トラブルの原因になりやすいもの。もしも何の準備も行わないまま、自分自身が亡くなってしまうと、相続人同士で揉めてしまう恐れがあります。将来のリスクを低減するためにも、しっかりと準備を整えておきましょう。

マイホームの終活…おすすめ方法3つ

マイホームの終活…おすすめ方法3つ
マイホームの終活…おすすめ方法3つ

では具体的に、不動産の終活準備はどのように進めていけば良いのでしょうか?おすすめの方法を3つ紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

★売却する

マイホームの終活で、もっともシンプルなのが「売却する」という方法です。不動産を売却して現金化すれば、老後の生活資金の足しにできます。また、将来の相続トラブルリスクも低減できるでしょう。

マイホームを売却する場合、不動産会社と相談しながら、話を進めていくことになります。住宅ローンが残っている場合でも、家を売ったお金で完済できる見込みであれば問題ありません。親身に対応してくれる不動産会社を選択しましょう。

終活の一環としてマイホームを売却する場合、売却活動と並行して、新しい住まいを探す活動も必要です。新居に移る際に、強制的に荷物の整理ができる点も、メリットと言えます。新居に賃貸住宅を選べば、固定資産税やメンテナンスの手間に悩むこともなくなるでしょう。

また、「マイホームを売却するメリットはわかっているが、住み慣れた家を離れるのはちょっと…」という場合には、リースバックがおすすめです。リースバックとは、マイホームを売却した上で新たに賃貸契約を結び、同じ家に住み続けられる方法のこと。

売却が完了した時点でまとまったお金を受け取り、その後は毎月家賃を支払っていくイメージです。老後資金と住む場所を確保しつつ、相続トラブルや家のメンテナンスを避けられるというメリットがあります。

★生前贈与する

不動産を手放すつもりはないが、相続トラブルは避けたい…という場合、生前贈与を検討するのもおすすめです。被相続人が生きている間に贈与の手続きを済ませておけば、余計なトラブルを防げるでしょう。

生前贈与をするためには、不動産を受け継ぐ人を指定し、指定の手続きを終える必要があります。少し手間はかかりますが、不動産を受け継いでもらう人を自分自身で指名して、確実に手続きを完了できるというメリットがあります。

★遺言書を作成する

現時点で売却の予定がなく、生前贈与もしない場合、不動産相続に関して遺言書を作成するのもおすすめです。自身の意志を明らかにして、きちんと書類に残しておくことで、相続トラブルを避ける効果が期待できるでしょう。

不動産相続に関するルールは、素人には難しい点も多いもの。自身の死後、遺言書が無効と判断されてしまう事態を避けるためにも、弁護士や税理士など、相続問題に強い専門家にサポートしてもらうのがおすすめです。

やっておくべき事前準備

マイホームを含めた不動産の終活において、最低限やっておきたい事前準備は以下のとおりです。

・名義を確認する
・隣地との境界を確定する
・測量する
・相続人の意向を確認する

不動産の情報が曖昧なままだと、相続手続きが難航してしまう可能性も。最低限、どういった不動産を残すのか、情報をはっきりさせておきましょう。特に「親から受け継いだ不動産をそのまま使っている」という場合、名義変更が行われていない可能性もあります。境界や面積についても、今の状況をハッキリさせておいてください。

また、不動産相続には相続人の意思も非常に重要なポイントに。どうしたいのか、お互いの気持ちを確認しておくことも大切です。

自分に合った方法を見つけるためには?

不動産の終活準備は、まず「自分がこれからどう生活していきたいのか?」を考えるところからスタートします。マイホームを維持したいのか、どの時点での売却を考えているのか、次の世代に受け継いでほしいのか…自身の要望を明らかにしましょう。

いずれ不動産を手放そうと思っている場合、一度不動産会社の査定を受けてみるのもおすすめです。現時点での不動産の価値がわからなければ、今後の方針も立てづらいでしょう。また不動産売却にもタイミングがあります。高く売りやすい時期をリサーチする意味でも、一度不動産会社の話を聞いてみてください。

売却を検討していない場合には、「自身が保有する不動産を、誰にどのような形で受け継いでもらうのか?」が、終活を進めていく上での鍵になります。トラブルなくスムーズに受け継いでもらうためには、どのような対策が必要になるのか、ぜひ検討してみてください。

不動産の終活は専門家の手も借りて進めていこう

不動産の終活は専門家の手も借りて進めていこう
不動産の終活は専門家の手も借りて進めていこう

不動産の終活を進めていくためには、さまざまな専門知識が必要になります。自分だけで考えていても、なかなか前に進まない可能性も。できるだけ早い段階で専門家に相談し、今後の方向性を決定するのもおすすめです。

長く住み続けたマイホームを、「売却する」「手放す」「譲る」というのは、なかなか難しいかもしれません。少しずつ終活を進めてはいても、不動産については「今のところまだ困っていないから…」という理由で、後回しにしてしまうケースも多く見られます。とはいえ、さまざまなトラブルを防ぐためには、できるだけ早く今後の方針を検討しておくと良いでしょう。

不動産の終活は、老後の生活をより充実させるためにも必要なものです。まずは自身の希望を明らかにするところから、具体的な準備を始めてみてください。

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大嶋 晃

司法書士 プロフィール 福島県白河市生まれ。 旅行会社勤務の後、2012年司法書士試験合格、2014年に独立開業。 東京司法書士会千代田支部所属。 身近な街の法律家として親切丁寧な対応を心掛け、幅広い相続案件に取り組む。 不動産名義変更相談窓口「https://www.meigihenkou-soudan.jp/

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