
「親が終活を始めない」「このままだと親がいなくなったあとに困る」「できれば一緒に終活をしたい」このように終活について、お困りではないでしょうか?親がいつまで元気で過ごせるかは誰もわからないので、できれば元気なうちから終活をすすめてほしいのが、子どもの本音です。
今回は、親の終活を始めるためのポイントを紹介します。最後までみてもらうと、終活のキッカケやポイントが理解できますので、ぜひ参考にしてください。
親の終活は子どものため

終活は、残った家族に対して行なうもの。そして、 人生の最期にむけて考え準備することです。具体的には以下のような準備をします。
- 荷物の整理
- 財産の整理
- 遺言書の作成
- 自分の葬儀について
- お墓について など
これらを整理し、残った遺族が困らないようにする目的があります。パートナーはもちろんですが、子どもを心配して準備する方も多い傾向です。準備しておかないと、思いがけない状況が訪れることも考えられるので、早めに終活をする必要があるでしょう。
例えば、以下のようなものが考えられます。
- 突然倒れてしまってそのまま亡くなってしまう
- 認知症の発症や進行により意思決定ができなくなる
- 交通事故 など
このような突発的なことがあれば、子どもの負担は大きく、親の希望も確認できずに悩んでしまうかもしれません。そのためにも、終活準備でエンディングノートを作成しておけば、子どもの負担も軽くなるでしょう。
親が終活をしていない・してくれない場合は、自身のために、終活をすすめることも必要です。しかし、わかっていても、なかなか言い出せないものですよね。
体調が変わったときには終活をすすめやすい

なかなか言い出せず時間だけが過ぎてしまって、手遅れになってしまう場合もあるでしょう。突然「終活はどう考えてるの?」「早く終活して」といってしまうと、親も気分を害してしまうかもしれません。タイミングを見計らって、アプローチすることが大切です。
具体的なタイミングは以下の通りです。
- 親の体調が崩れたとき
- 親が怪我をしたとき
- ご近所の方が倒れたとき
- 救急車の音が聞こえたとき
- 有名人の悲報
さまざまなタイミングがありますが、やはり親自身が体調を崩したときが一番のポイントかもしれません。
しかし、体調を崩したときや怪我をしたときは、親も精神的にしんどいタイミングかもしれません。話しやすいタイミングではありますが、親の気持ちも尊重するように気をつけましょう。
終活は親と子どもで考え方が違う

親と子どもでは、終活に対しての思いや考え方に差があります。老後に対してのアンケートから、親は「子どもに迷惑を掛けたくない」と思っている方が9割以上と結果が出ています。
親は、基本的に子どもに迷惑はかけたくないものです。また、親の終活についてのアンケートでは「親から相談されても迷惑と感じない」と答えた子どもの割合は約9割でした。そのため、親は子どもに相談することで、終活を円滑に始められる場合も多いと考えられます。しかし、親も子どもには言い出しにくい気持ちがあることを忘れないようにしましょう。
親と子で、終活と聞いて取り組みたいと考える内容に違いがあります。内容は、以下の通りです。
順位 | 親 | 子ども |
1 | 持ち物の整理 | 介護 |
2 | 思い出作り | お葬式 |
3 | 旅行 | 終末医療 |
4 | 財産の整理 | 持ち物の整理 |
5 | エンディングノート作成 | 財産の整理 |
子どもの方が、現実的な内容が多く、心理的なズレが生まれているのがわかります。
親から終活の相談をしてほしい

子どもは、親の終活を考えているものの、なかなか言い出せない場合も多いです。そのため、親から相談してほしいと考えている傾向にあります。しかし、親は「終活を相談したいけど、子どもには迷惑に感じられるのではないか?」と考えている状況もあるでしょう。
お互いが遠慮しているような状況もあるので、キッカケを作っていく必要があります。親が終活しないと困るのは子ども世代が多いので、将来的に自分自身が困ることになります。
ただし、親のやりたい終活方法もあるので、子どもは「自分の知りたい内容」だけでなく、親の尊重も忘れてはいけません。ランキングにあるように「思い出よりの整理」から始めるのもよいでしょう。
まずは、自分の意思で気持ちよくスタートできることがなによりも大切だと考えられます。
次からは、終活の話をスムーズに切り出せるポイントをみていきましょう。
終活は子どもから親へ

まずは、終活につながりそうな話題を振っていくとよいでしょう。親からの相談を待っているだけでは、なかなか終活はすすまないことが多いです。話のキッカケがあれば、そこからはスムーズに進む場合もあるので、まずは話題や情報を集めなければいけません。
例えば、以下のような話題提供方法があります。
- ほかの人の事例を出す
- 一緒に終活をする
一つずつ詳しく説明していきます。
ほかの人の事例を出す
親戚やご近所さんや有名人などの終活話があれば、切り出しやすいのではないでしょうか?終活の末「どんな効果があったのか」「遺族が助かった」など、遺族の体験談までわかれば、親も終活に興味が出てくるかもしれません。
有名人の場合、話題性があるのでネットなどで調べれば、すぐに情報が収集できます。影響力も強いため、勧めるにあたって効果は高いと考えられます。また、芸能ネタなので、話のキッカケにしやすいでしょう。
一緒に終活する
「自分も終活をしている」や「自分もするから一緒にしない?」のように、親に終活をすすめるだけでなく、自分も興味があることを伝えてみましょう。一緒にやる姿勢をみせれば、親の気持ちが変わるかもしれません。
一緒に始める場合は、終活ノートがよいでしょう。次からは終活ノートについて紹介していきます。
親子で終活(エンディング)ノートを作成する

終活ノートは、書き方や作り方などが、一切なくルールも自由に設定できるノートです。法的な効力はありませんが、故人の意思や気持ちを、遺族に届ける点では大きな役割があります。
例えば、日記のように作成するのもよいでしょう。親子で日記を作成し、思ったことや気づいたことを書いていくと、そのまま終活ノートになっていきます。親はもちろん、自分自身の終活ノートもできていくのが嬉しいポイントといえます。
作成をはじめたら、作成していることや保管場所を親から聞いておきましょう。せっかく作成しても、亡くなってから見つけられなくては意味がありません。秘密を共有する感覚も生まれ、信頼関係の構築につながる可能性も期待できます。
言い出しにくい終活ですが、一緒に日記を書くイメージだと、おすすめしやすいので、終活をスタートするキッカケになるのではないでしょうか?
まとめ:親と一緒に早めに終活をはじめよう

終活を始めるのに早すぎることはなく、早ければ早いほどよいと考えられます。いつ何が起こるかは誰にもわからないので、早くから取り組み安心したいのが子どもの心情でしょう。
しかし、親に終活の話を切り出すには、大きな負担を感じる方もいると思われます。そのため、今回紹介した終活ノートを一緒に作成する方法で、まずはキッカケを作ってはいかがでしょうか?
親は子どもに気をつかうものです。いつまでも受け身ではことは進まないでしょう。子ども側からのアプローチを期待している親もいるので、無理強いにならないように取り組んでみましょう。 今回の内容が、終活の参考になれば幸いです。