終活は税理士に頼むべき?税理士に依頼する費用の相場も詳しく紹介!

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終活は税理士に頼むべき?税理士に依頼する費用の相場も詳しく紹介!
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終活をすることで、自分の遺産を把握することになります。遺産を家族に残す場合、相続税が発生する場合があります。その際に自分でやるべきか、税理士に依頼するべきか悩む方も多いのではないでしょうか。 そこで、今回の記事では、税理士が終活に関してできることを紹介し、依頼する費用の相場も紹介します。終活における税理士を選ぶポイントも解説していくので、これから終活を行う方も参考にしてください。

税理士が終活に関してできること

税理士が終活に関してできることは以下の4つがあります。

  • 相続税の申告
  • 相続人・相続財産の調査
  • 遺産分割協議書の作成
  • 遺言書の作成

税理士は税務関係のプロです。そのため、終活の相続税に関する相談ができるのは税理士だけです。それでは、それぞれできることを紹介していきます。

①相続税の申告

税理士が終活に関してできることの1つ目は、相続税の申告です。相続税の申告ができる専門家は税理士のみです。そのため、相続税を払う必要がある方は、税理士に相談します。

相続税が必要なケースは相続税の基礎控除額の金額よりも遺産が多かった場合に必要です。基礎控除額の計算方法は以下の通りです。

3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)=相続税の基礎控除額

相続財産は、現金や不動産だけでなく、生命保険や死亡退職金といった見えにくい遺産もあります。また、相続税は10ヵ月以内に申告が必要です。期限以内に申告をしないと、追加で税金を支払う必要があるので注意が必要です。

以上のことから相続税の申告は、税理士に頼むようにしましょう。

②相続人・相続財産の調査

税理士が終活に関してできることの2つ目は、相続人・相続財産の調査です。相続が発生すると、相続人は誰で、どのような財産があるのかを調べる必要があります。

税理士はこのような、相続人と相続財産の調査を行うことができます。

③遺産分割協議書の作成

税理士が終活に関してできることの3つ目は、遺産分割協議書の作成です。遺産分割協議で決まった内容をまとめた書類のことを指します。内容としては、遺産分割の方法と相続の割合が決められます。ただし、税理士が遺産分割協議書を作成できるのは相続税の申告がある場合に限られます。

自分達で作成することもできますが、トラブル防止のため税理士に依頼する方が多いです。

④遺言書の作成

税理士が終活に関してできることの4つ目は、遺言書の作成です。遺言書の作成の業務を行なっている税理士は少ないのが現状です。ただし、相続税の申告をする方は、同時に依頼することができます。そのため、相続税が必要な方は、遺言書の作成を税理士に依頼している方が多いです。

終活における税理士の費用の相場

終活における税理士の費用の相場は、相続財産額の0.5〜1%です。例えば相続財産を3,000万円受け取った場合は、15〜30万円です。

税理士の費用の相場は、税理士によって違います。終活における税理士の費用の相場の基本情報は以下の通りです。

  • 遺産総額によって変わる
  • 加算報酬やオプション費用もあり

それぞれ解説していきます。

遺産総額によって変わる

終活における税理士の費用の相場は、遺産総額によって変わります。基本的に遺産総額が増えるほど、税理士に依頼する費用は高くなります。理由としては以下の通りです。

  • 遺産総額が増えるほど、遺産分割や財産評価が複雑になり税理士の作業工数が増えるため
  • 遺産総額が増えるほど、間違えた場合の損害請求額の規模も増え、税理士にとっての訴訟リスクが高くなるため

このように、遺産総額によって税理士の費用額は変わってくることを事前に把握しておきましょう。

加算報酬やオプション費用もあり

終活における税理士の費用は、基本報酬に加えて加算報酬やオプション費用があります。一般的な加算費用や追加のオプション費用は以下の通りです。

  • 相続人が複数いる場合
  • 不動産鑑定士の評価が必要な場合
  • 非上場株式の経営者の場合
  • 申告期限まで期限が残りわずか
  • 税務調査の対応
  • 必要書類取得にかかった費用

このように、基本報酬以外に加算報酬やオプション費用を考えたうえで税理士に依頼しましょう。

終活における税理士を選ぶポイント

終活における税理士を選ぶポイントは以下の3つです。

  • 実績が豊富
  • 報酬額を公開している
  • 事務所の規模

先ほど述べたように、税理士によって費用が大きく変わってきます。そのため、しっかりとポイントを抑え、税理士を選ぶようにしましょう。

それでは1つ1つ紹介していきます。

①実績が豊富

終活における税理士を選ぶポイントの1つ目は、実績が豊富である点です。相続税を得意としている税理士は少ないです。

税理士のほとんどが企業の会計などを取り扱っています。そのため、相続税の実績が乏しい方にお願いをすると、節税できる部分もできない可能性が出てきます。

終活における税理士を選ぶ際は、相続税申告の実績が豊富で相続税を専門としている税理士を選ぶようにしましょう。

②報酬額を公開している

終活における税理士を選ぶポイントの2つ目は、報酬額を公開している点です。報酬額を公開していない税理士の理由は以下の通りです。

  • ほかの税理士よりも基本料金が高い
  • 追加報酬を多く設定している

手続きの終わった後に、追加報酬が多額に請求されるといったトラブルも起こりかねません。そのためトラブルの防止策として、しっかりと報酬額を公開している税理士を選ぶようにしましょう。

③事務所の規模

終活における税理士を選ぶポイントの3つ目は、事務所の規模を見る点です。税理士の事務所は、個人の事務所から法人の事務所までさまざまです。

質の高い事務所は、利用者からの満足度も高いため、紹介が自然に増え規模が拡大しています。

しかし、大型の事務所の場合は、人によって相続税が詳しいかどうかは変わってきます。そのため、事前に事務所の規模を把握し、どのような勉強をスタッフがしているのかを聞いてみるようにしましょう。

終活を税理士に依頼するメリット・デメリット

ここでは、終活を税理士に依頼するメリット・デメリットを紹介していきます。税理士に依頼する際のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリットデメリット
・申告手続きが正確にできる ・手間や時間がかからない ・税務調査の対応もしてもらえる・税理士に払う費用が発生する
終活を税理士に依頼するメリット・デメリット

相続税の申告の件数の約9割以上が、税理士に依頼しています。税理士に依頼するデメリットは、費用が発生するのみです。

しかし、自分で相続税の申告をやろうと思うと、時間がかかり、過小申告の場合はペナルティも発生します。そのため、時間の削減や正確な節税のためにも税理士に依頼した方がよいでしょう。

まとめ:終活の相談は税理士にお願いしよう!

今回の記事では、税理士が終活に関してできることと費用の相場、税理士を選ぶポイントを紹介しました。終活をすることで、自分の遺産がどのくらいあるのか把握できるようになります。そのため、相続税の申告が必要になってくる可能性も出てきます。

終活において相続税の申告は重要です。しかし、自分でやろうと思うとかなりの時間がかかり、ミスが発生しやすくなります。

ミスにより過小評価をした場合、ペナルティ費用が発生する恐れもあります。そのため、終活における相続税の申告は、税理士にお願いしましょう。

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大嶋 晃

司法書士 プロフィール 福島県白河市生まれ。 旅行会社勤務の後、2012年司法書士試験合格、2014年に独立開業。 東京司法書士会千代田支部所属。 身近な街の法律家として親切丁寧な対応を心掛け、幅広い相続案件に取り組む。 不動産名義変更相談窓口「https://www.meigihenkou-soudan.jp/

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